ニュージーランド旅行記を書き終わる前ですが。
先日いったSincere(シンシア)の体験が素晴らしく、忘れないうちに書き留めておこうと思います。
日本一予約困難と呼ばれた松濤のフレンチ『バカール』の石井真介シェフが1年の準備期間を経て、2016年4月12日にオープンさせた『sincere(シンシア)』。
ずっとずっと行きたくて、でもなかなか予約が取れなかったのですが、3週間前の予約で奇跡的に予約が取れました!
北参道の閑静な住宅街にあり、こんなグリーンの門をくぐって、マンションの地下1階に降りていきます。
階段を降りているうちから、お店の中から気がついてくれて、扉を開けて迎えてくれます。
店内にはいると、まずはキッチンが見える設計。
そのままお客さんがキッチンの中でにも入れそうな、オープンキッチンの中でも見事なオープンっぷり。
店内の写真はすでに他のお客さんがいたので撮れなかったですが、壁面にドライフラワーをあしらった、ラスティックな雰囲気もありながら、基本はシックで落ち着いた空間です。
テラス席も2席あります。
植栽を上手く配していて気持ち良い!
テーブルセッティングは、こんな感じ。
ナフキンを巻いた金属は、錫で実は柔らかいんです。
写真右上にあるように、この錫を開いてナフキンを取り出すという面白い体験!
シンシアは、フレンチでありながら、日本の伝統的な素材も取り入れているところがステキ。
まずはシャンパンで乾杯!
5月後半の18時半はまだ明るさが残っていて、それが良い雰囲気です。
シャンパンのボトルの下に敷いているのは、先ほどのナフキンを包んでいた錫。
色んな使い方が出来るし、「欲しい!」と思ったけど、絶対家では使わないですね。笑
最初のアミューズは、岩牡蠣。
シェフ自らがこちらを持ってきてくれて説明してくれます。
少しボイルした岩牡蠣の上にふんわり乗っているのは、トマトのエスプーマ。
この岩牡蠣をテーブルセットされていた石の上に置いてくれます。
こういうプレゼンテーションがとってもワクワクさせてくれますね。
岩牡蠣は旨味たっぷりで、小さくカットされていてとても食べやすい。
トマトの甘さと酸味がなんとも良く合います!
この岩牡蠣を食べ終わると、石も一緒に下げられます。
下から出てきたのは、、、
本日のメニュー。
メニューなんだけど、ズバリ全部を書いてないところが、「出てきてからのお楽しみ」になっていて、面白い構成です。
そして二つ目のアミューズとして。
二つ目、なのだけど、こんなにたくさん。
5種のフィンガーフードとして、ずらりと並びます。
右から、①ミニトマトの飴がけ。飴の甘さ・塩・コショウ、タイムの茎 ・トマトの酸味、と5つの味が楽しめるということ。一口で食べるのですが、確かにシンプルなくせに、同時に複雑な味が口の中に広がります。
②カマスの炙りをトーストに乗せて
③何か忘れてしまったけど、白身魚のあられ揚げ
④朝食をイメージして作られた、ウズラの卵、ブーダンノワール
最初ウズラの卵の殻が乗っていて、どう食べるのか??と思わせて、殻を取ると卵黄がキレイに丸まって乗ってました!
⑤カカオのドーナツにパテ・ド・カンパーニを挟んで
全部手で食べるフィンガーフードなのですが、そんな気軽に食べるのが気がひけるくらい、手の込んだ細やかな工夫が盛りだくさん!
どれも口に入れた途端、「おぉーっー!」と唸ってしまいます。
変わっているだけでなく、実に美味しい!
合わせるのは、このスッキリ目のソーヴィニヨンブラン。
続いて前菜の一つ目。
大西洋クロマグロを根セロリと合わせて、最後にスパイスとしてカレーを液体窒素で仕上げた粉末状のソースをテーブル上でかけてくれました。
マグロとカレーって合うの⁈と
疑惑の目で見てしまいますが、
驚きました、合うんです!!
そのバランスが絶妙なんでしょうね。
カレーのスパイスを感じながらもマグロが負けないっていう。
因みに、このマグロ。
サステナブルなマグロ、とメニューにあります。
「サステナブル=持続可能な」
ということですが、
魚を獲りすぎたり、海を傷つけたりという考えのもとに獲られた魚介類のこと、とのこと。
枯渇しそうなシーフードを守る、という運動が世界的に広がっているそうです。
sincereのお化粧室には、このフライヤーが置かれていて、中を開くと、サステナブルとな何か、が書かれています。
レストランに来て、「ただただ美味しい」だけではなく、今日本で起きている食にまつわる課題を知ったり、意識が高まる、ということは、本当に素晴らしいことですね。
続いて、
ホワイトアスパラガス。
初夏ですねー♪
甘味を引き出したムースに、足赤海老やあおり烏賊の食感のコントラスト。
大好きなフォアグラのコンフィ。
そのままで完璧に美味しいフォアグラに、
マンゴーや、ルバーブのコンフィチュール、メレンゲなど、色々組み合わせを変えて楽しめます。
本っ当に美味しい!!!
ポイントで合わせていただいたワインとのマリアージュも最高最強でした!!!
そして、お魚料理ですが、運ばれてきたのは、ガルニとソースのみ。
あら?
と思ってると、
こんがり焼けた鯛焼き!
それをソースの上に乗せてもらったら、こんなかわいいビジュアルに!
中に入っているのは、もちろん餡子、ではなく、スズキでした!
メニューには、「クラシックなパイ包み」と書いてあって、そのギャップがまた良いですね!
お肉料理の前には、「お好きな色のナイフをお選びください」とナイフがズラリと並んだトレイを見せてくれます。
私はオレンジ、旦那さんはブルーをチョイス!
福井鯖江のナイフだそう。
メインは仔牛のロースト。
お腹いっぱい!なんだけど、食べれちゃう不思議。
更に。
オプションのココットご飯をオーダー。
シンシアの魅力の一つに、「コスパ良し!」なところがあげられますが、
このココットご飯も、ひとつ900円という、何とも良心的なお値段!
シンシアの名物のひとつ、「イワシとフォアグラ」。
混ぜていただきますが、木の芽も効いていて、物凄く合う!
イベリコ豚。
油の艶やかさがあり、チャーハンみたいなパラパラ感です。
一皿目のデザート。
メニューには「抹茶のメロンソーダ!? 」と書いてあり、どんな感じかなーと思ったら、
紫色(二人いたら違う色のお皿で私は若草色)の和風の陶器に白い泡がふんわり。
その白い泡の下には、メロンのムース、フロマージュブラン、抹茶のアイスが。
この白い泡が、口に入れると、まさにメロンソーダのように “しゅわっ” と弾けます。
抹茶より、メロンが強いかも。
二皿目のブラッドオレンジのデザート。
メレンゲのサクサク感と、液体窒素で固められたブラッドオレンジのソルベのひんやり感とが合わさってとっても美味しいです。
そしてコーヒー&ハーブティと合わせて、プティフルまで。
これがまたワクワクな一皿。
「この中にお菓子が3種類隠れてます」と、出されたこのプレート。
わかります???
角度を変えて。
わかります??
答えは、、、
この赤枠で囲った、
ブランネージュ、抹茶のシュー、に、
黒い石にしか見えない炭のチョコレート!
こんなに面白いビジュアルで、しかもとっても美味しい!
結婚記念日だったので、旦那さんがお祝いプレートお願いしてくれていました!
センス溢れるプレート。
ステキな記念日になりました!
そして最後に、
アマゾンカカオのフィナンシェをお土産に。
これもフェアトレードのアマゾンカカオを使っているそう。
フェアトレードとは、中間業者などが搾取してる分を現地の人に還元するべく現地の人が潤うよう直接正当な取引することのことで、フェアトレードな食材を使うという、このあたりにも石井シェフの意識の高さを感じます。
こちは、翌日「5秒だけ温めて」という教えをしっかり守って、ぴったり5秒だけチンして、ふんわりを戻して美味しくいただきました!
シンシア、最高でした!
また絶対に来ます!
<このブログ全体の目次 記事一覧>
◆このブログの目次◆ - KM delicious trip
<関連記事>
【北参道】L'Octave Hayato KOBAYASHI - KM delicious trip
【東京】 AMAN TOKYO コフレ アペリティフ - KM delicious trip