前回、高松のうどん屋さんについて書いたので、同じ香川県の小豆島が舞台に出てくる映画『八日目の蝉』を"旅する映画"シリーズ第2弾としてご紹介したいと思います。
この"旅する映画"シリーズは、「思わず旅したくなる映画」「旅した気分に浸れる映画」としてオススメの映画をご紹介します!
『八日目の蝉』は、女性の生きる哀しみと強さを描いた、角田光代原作(直木賞受賞)の映画で、ドラマでも作られました。
映画版は日本アカデミー賞の作品賞をはじめ、監督賞、主演女優賞、助演女優賞を含む最優秀賞10冠に輝いた名作です!
Netflixにもhuluにも入っているので、私はこれまで4,5回繰り返し見ています。
何度も見たくなる理由は、
「見るたびに見る角度・立場を変えて見ることでまた違った発見がある」
「井上真央、永作博美はじめ、キャストが素晴らしい演技」
ということに加え、ただただシンプルに、
「映画後半の舞台となる小豆島の美しい景色と空気感」
を見たくて、ということも大きいのです。
特に印象的なのが、伝統行事の「虫送り」を行うシーン。
ストーリー上、大きな鍵となるシーンでもあり、映画を見ているとより一層その美しさが心に沁みてきます。
ただただ美しく情緒的な気持ちになります。
美しく連なる棚田に、島の人々が竹に火を灯し列をなし、火の道ができる様が本当に美しく描かれています。
その場の匂いや、夕暮れの涼しさを感じ虫の音まで聞こえてきそうな、そんなまさにTripできる映画で、本当に必見のワンシーンです。
写真は、
『八日目の蝉』ロケ地をめぐる!|モデルコース|香川県観光協会公式サイト - うどん県旅ネット
より引用。
そのページによると、室町時代から江戸時代にかけて造られたと言われる棚田は「日本の棚田百選」に選ばれていて、標高150~250mの山肌沿いに、大小758枚の田が連なるそう。
これだけで、「行ってみたい!」と思わせる景色ですよね。
そもそも小豆島がどこにあるのか、ですが、
地図で見ると。
香川県になります。
アクセスの仕方としては、高松港からはもちろん、岡山港、姫路港、神戸港からもフェリーが出ていて、とても行きやすい場所にあります。
地図は、小豆島へのアクセス | 小豆島旅ナビより。
そして、瀬戸内の海といえば、小さな島が海に浮かぶ様子が思い出されると思いますが、小豆島からも美しい島々が臨めるようですね。
このシーンも印象的。
閉ざされた世界から飛び出した二人、特に小さな女の子の薫にとっては、生まれて初めて出合う大自然の景色であり、永作博美さん演じる希和子が、「海も星も、花も何でもきれいなものを見せてあげる」と、これからの二人の未来に希望を、きっと祈るような気持ちで抱くシーン。
画像は、下記より拝借。
『八日目の蝉』ロケ地をめぐる!|モデルコース|香川県観光協会公式サイト - うどん県旅ネット
この場所は、日本三大渓谷の一つである寒霞渓。
ロープウェイ(片道5分)の空中散歩で頂上まで。小豆島観光のハイライトコースとなり、新緑の春と紅葉の秋はまさに絶景だそう!
映画自体のストーリーは、2011年公開時のPRコメントを引用しますと、
優しかったお母さんは、私を誘拐した人でした。
どしゃぶりの雨の中で起きた誘拐事件。犯人は父の愛人。連れ去られたのは、私。
私はその人を、本当の「母」だと信じて生きてきた。
不実な男を愛し、子を宿すが、母となることが叶わない絶望の中で、男と妻の間に生まれた赤ん坊を連れ去る女、野々宮希和子と、その誘拐犯に愛情一杯に4年間育てられた女、秋山恵理菜。実の両親の元へ戻っても、「ふつう」の生活は望めず、心を閉ざしたまま21歳になった恵理菜は、ある日、自分が妊娠していることに気づく。相手は、希和子と同じ、家庭を持つ男だった。過去と向き合うために、かつて母と慕った希和子と暮らした小豆島へと向かった恵理菜がそこで見つけたある真実。そして、恵理菜の下した決断とは…?
映画では、井上真央さん演じる秋山恵理菜(連れ去った永作博美演じる希和子は”薫”と名付けます)の目線での描写が基軸となるのですが、永作博美さん演じる希和子と4歳までの薫(恵理菜)の逃避行の終着駅となるのが、この小豆島。
それだけに、この小豆島の美しさが郷愁を呼び起こし、悲しくもあり切なくもあるのです。。
かつてウミガメがやってきて産卵したという砂浜は大変美しく、海の青とのコントラストが印象的。夕暮れ時、波の音を聞きながら夕日を眺めるのも島ならではの楽しみです。
四季折々の景色が楽しめる小豆島。
映画でも季節の巡る様子が描かれていて、本当にトリップした気持ちになれます。
映画を見ていない方は是非!
見たことがある方も、この小豆島への旅気分でもう一度ご覧になることをオススメします!
監督 成島出
キャスト 井上真央 永作博美 小池栄子
森口瑤子 田中哲司 市川実和子
平田満 劇団ひとり 余貴美子
田中泯 風吹ジュン
脚本 奥寺佐渡子
原作 角田光代
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